防犯のヒント2-開口部のチェックポイント

窓の対策

ドロボウが戸建て住宅に侵入する手口で、もっとも多いのがガラス破りです。大きな窓に限らず、小さな窓でも頭と肩が入れば侵入できるので油断はできません。ガラス破りといっても、窓ガラス全体を破るわけではなく、クレセント付近のガラスをこじ破ってクレセントを外からはずし、サッシを開けて入ってくる手口です。したがって、リフォームでサッシを交換するときは、サブロック付きがおすすめです。サブロックがついていれば、クレセントをあけても簡単にサッシは動きません。ドロボウは侵入に手間どってしまい、あきらめる可能性が高くなります。
また最近は、こじ破りに強い防犯ガラスがあります。この防犯ガラスはガラスとガラスの間に特殊フィルムを挟み込んだもので、簡単に突き破ることができません。ただし、一般のガラスと比べてやや高価なので、すべての窓に使うのは経済的な負担が重くなります。掃き出し窓や見えにくい部分の窓など、狙われやすい場所から優先的に使うとよいでしょう。サッシを交換しない場合は、フィルムを貼ったり、サブロックを後からつけて対応する方法もあります。
窓の外側についている面格子も老朽化していれば、サッシ一体のものに替えたり、強度の高いものを選びましょう。また、雨戸や窓シャッターなどもサッシ一体型や取り外ししにくいものは防犯効果が期待でき、リフォームを機に設置するのもよいでしょう。

窓の対策

玄関(勝手口)ドアの対策

マンションなどの集合住宅の場合、ドロボウの侵入手口の約4割がピッキングです。ピッキングは玄関ドアなどについているシリンダー錠を、不正に操作してあけてしまう手口です。この春、錠には防犯性能の表示が義務づけられました。ピッキングやサムターン回しなどに5分以上耐えられるかどうかの性能が表示されますので、これを目印に選んでください。とはいえ、主錠だけでは十分ではなく、まずは、1ドア2ロックを基本に考えましょう。また、ドアとドア枠の間をふさぐガードプレートという金具もあり、こじあけやサムターン回し防止に効果があります。リフォーム工事の人にわざわざ頼むほどのこともありませんが、錠の交換などのついでにつけてもらってもよいでしょう。
集合住宅の場合、扉に新たなカギ穴を設けることは屋外に面した部分に手を入れることになるので、管理組合の承認を得る必要がありますが、一斉に錠などをつけ替えれば、まとまった数量が発注されるので金額的なメリットも考えられます。

ドロボウは侵入に手間取ることを嫌がります。その時間の目安はだいたい5分。錠などを壊す時間が長いとあきらめてしまいます。その一方で閉め忘れのドアや窓からの侵入は、戸建て、集合住宅ともに1割以上にのぼります。まずは戸締まりをお忘れなく。

玄関(勝手口)ドアの対策
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