キッチン  (テーマ別リフォーム事例)

Comfort Box

第20回 総合部門 尚明賞 2003年

持家共同建 神奈川県横浜市青葉区

本作品は、ひとり住まいの施主であったことや、床下配管が可能とい う一階ならではの特殊条件なども重なった例ではある。しかし、一般的 に苦労しがちな古い公団・公社住宅のリフォームに対し、設計者は多く の障害を乗り越えて施主の満足のいくリフォームの実現に成功した。ま た、インテリアデザインも高いレベルにある。壁式構造の改装の可能性 を広げたものとして高く評価したい。

構造鉄筋コンクリート造
築後年数35年
総工事費700万円  (該当部分工事費 700万円)
総工事床面積52.42m²  (該当工事面積 52.42m²)
竣工平成14年5月
期間設計期間:60日間    施工期間:50日間
居住者構成 大人: 1人
リフォームの動機

施主の要望はシンプルなプラン・内装で、快適に過ごせる清潔感のある場所とすること。音楽を聴きながら日常を営めるようなキッチンと一体化したスペース・映像を楽しむスペース。この2つをメインとして考える。というものだった。

設計・施工の工夫

 大きなテーマとなったのは空間ボリュームが制約される中でどんな素材を組み合わせてやさしく包まれながらも快適で清潔感のある場所とするかだった。このため材料の選定には吟味を重ねている。

 プラン的には室1と室2を最大限確保して要求の場とし、水廻りはコンパクトに、あくまで使いやすさを重視した。キッチン廻りに居る時もソファーに座った時も互いの場所を見渡せ、かつ外部の景色が見える配置としている。また、生活の中心となるダイニングテーブルはキッチンと高さを揃え、一体感を出すとともにアイランド型としても使えるよう配慮した。

 計画を進める上で問題となったのは躯体には一切手を加えてはならない。という規約があった為、ほぼすべてを新しくする諸設備の配管・配線ルートをいかにして確保するかだった。これについては空間に影響のない範囲でパイプスペースや壁ふかし等を設けて対応した。

設計者:U設計室 一級建築士事務所
施工者:(株)セキグチホームテック

リフォーム前:平面図 リフォーム後:平面図
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