資源を生かした住まい  (テーマ別リフォーム事例)

瀬戸の間

第20回 居室部門 優秀賞 2003年

持家共同建 香川県高松市
構造鉄筋コンクリート造
築後年数25年
総工事費1,500万円(該当部分工事費 1,500万円)
総工事床面積100m²(該当工事面積 100m²)
竣工平成14年10月
期間設計期間:30日間    施工期間:30日間
居住者構成 大人: 2人
リフォームの動機

瀬戸の海を全貌出来る、築20年の古いマンションを全面改修し、新しく現代に生き返らせる仕事です。
今回、初めてマンション生活を始める老夫婦の為に、箱的空間の中にどう本人に必要なライフステージを表現するか、これからの高齢化社会の中、避けて通れないテーマとなった。

現代の、特にマンション生活は物がいっぱい、生活空間が潰れている感じです。もともと日本の和空間というのは空っぽで、座布団ひとつで空間が生きていたし、今より狭い空間の中でも十分生活が成り立っていました。限られたマンションという空間、現代生活の中では空間を美しく維持することは難しく、本来の日本的、美の中に考えを求めることで、心理的にも効果を出せるのでは。

設計・施工の工夫

障子越しの光、夜の月明かり、軒下の影
それらが空間の中にも造り出す、陰影のドラマ
人の目がそこにとまり、そっと心がそそられる。明け方や夕暮れに、障子越しの光を楽しむそんな日本的なエステティック感の中に、これからの空間構成の可能性を思い、また、再確認できた仕事です。

設計者:長尾勝彦+デザインオフィス
施工者:藤原 準

リフォーム前:平面図 リフォーム後:平面図
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