快適でより豊かな生活を求めて (テーマ別リフォーム事例)
野田の長屋
一住戸だけで完結しがちなリフォームが、都市空間にも大きな影 響を与え得ることを具体的に示し、高齢の住人に元気と潤いを与え られる空間を実現したこの作品の意義は大きい。細かい箇所で詰め の甘い所もあるのが難点だが、審査委員特別賞として特に顕彰する 価値がある。
構造 | 在来木造 |
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築後年数 | 95年 |
総工事費 | 1,600万円 (該当部分工事費 1,500万円) |
総工事床面積 | 79.30m² (該当工事面積 69.40m²) |
居住者構成 | 65歳以上: 2人 |
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6人姉妹の子供がクライアント。高齢になる両親を引き取ろうと娘達が説得したが二人でこの家に最後まで住むといってガンとして動かない。そこで、娘達がお金を出し合ってリフォームを決意。
要望は、長年小さな酒屋を営んで来た家は床に段差があったりして、老人が暮らすには不自由なことばかりなので、老夫婦にとって住みよい家にしてほしい。1階を老夫婦の住まいに、2階は介護に来た娘が泊まれるように。時には家族皆が集まって会食でもできるように。又、建物南側の倉庫を解体して庭と駐車スペースがほしいなどであった。
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元の家には風呂がなく、銭湯に通っており、高齢の夫婦にとって毎日が大変な作業。そこで南側に計画した庭に面して、洗面・トイレ・浴室を増築した。1階はやわらかな光を感じられる北側に寝室とトイレを、南側に開放的な空間になるようにリビングの上部を吹抜にして、大開口部から光や緑を取り込み、ウッドデッキや庭とが連結して内外が一体空間になるように計画した。2階は会食や将来介護などの為に二間続きの畳部屋とした。
築95年、4軒長屋の端を改装して酒屋と立飲み屋を5年前まで約40年営んできた建物は、通し柱の半数以上を切られていて非常に危険な状態だった。まず建物の補強工事を完全にした後、リフォームを行った。又、大きい荷物や、車イスで直接外部から入れるように、潜戸を設け、受金物をはずせば床がスロープになり、将来の介護に対応。
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おじいちゃんがお風呂が一番いいといっていました。
設計者:大西憲司設計工房 (担当 大西 憲司)
施工者:(株)匠家具工芸 (担当 廣瀬 淳一)